dining 注釈 dining 注釈
みんなの悲劇を
なくすために、
ご一読いただければ
幸いです。
ご宿泊を検討いただいている方にこれだけは読んでいただきたいのです。
おそらく皆さんにとって旅先での食事は「超重要」であり、
「宿泊施設の評価は料理にかかっている」という方も多いに違いありません。
ただ食事には「好み」があり、万人が美味しいという料理は存在しません。
もちろんマーケティング的側面から考えれば「美味しいという人が多い料理と食材」というのは存在するわけで、
実際にそのような料理を提供するレストランや宿泊施設が世の中では多数派だったりします。
私たち「10 Stories Hotel」でご提供する料理は、まったく異なります。
各施設ごとにコンセプトがあり、テーマを設定しています。
もちろんできる限り多くの方に「美味しい」とおっしゃっていただけるように努力しておりますが、
どの施設でも年に数組、「まったく口に合わない」というお客様がいらっしゃいます。
これはお客様にとって悲劇なだけでなく、私たちにとっても残念なことです。
そして、たった一人のクチコミがスタッフ全員の士気を落とすだけでなく、生産者の士気にまで影響します。
場合によっては誰かを鬱へ引きずりこみます。
投稿するご本人は「自分と同じ思いをしないように」という善意のつもりでも、
命をかけて取り組んでいるスタッフや生産者にとっては、「なぜ伝わらなかったのだろう」という心の傷になります。
このミスマッチをできる限り避けたいと思っています。ぜひ下記をご一読いただき、
「自分の味覚や好きな料理の方向性とは合わないかも」と感じた際には、ご宿泊を再検討いただければ幸いです。
全施設のテーマは地域の「風土・文化・歴史」を表現す「ローカルガストロノミー」です。
いわゆる旅館の料理とは異なります。
尾瀬十帖のシェフはフランス料理出身ですが、フランス料理でもありません。
尾瀬・奥只見の「風土・文化・歴史」を料理に表現できるように、日々取り組んでおります。
豪華食材は基本的に使用しません
豪華な食材や希少な食材で料理を構成することはマーケティング上「有利」ではありますが、それは全施設で禁止しております。「美味しさ」に価格や希少性は関係ありません。
豪華食材を追いかけることよりも美味しいものを作る生産者との関係性を重視し、
その味を最大限引き出したいと考えています。
味付けは薄いかもしれません。
サスティナブルな食環境を実現するため、動物性の旨みより、植物性の旨みを重視しています。
とくに野菜料理は野菜そのものの味を感じていただきたいので、塩分も最小限に抑えています。
また全施設でキャリーオーバーも含めて化学調味料を一切使っていません。
上白糖もできるだけ使用を控えています(里山十帖では全く使用していません)。
「映える」料理ではありません。
繊細に作り込まれたアミューズ、アート感あふれる盛り付けは、
アーティスト性向の強いシェフの分野だと考えています。
それを真似た料理も各所で作られていますが、真似は真似であり、
尾瀬という地で料理する意味はありません。尾瀬十帖の料理はどちらかというと地味。
コースには「焼いただけ」「蒸しただけ」といった料理も含まれます。
真面目に取り組んでいることだけはお約束します。
至らぬ点も多いと思います。
「コンセプトは立派だけど料理が追いついていない」と思われるかもしれません。
でも真面目に取り組んでいることだけはお約束します。今日より明日、今年より来年。
よりよい食環境を実現するために。山深い奥只見と尾瀬の自然を感じていただくために。
そしてお客様に認めていただけるように、スタッフ一同、取り組んでおります。